こんにちは! ごりら(@goriluckey)です!!
京都では1年の半分が終わる「夏越の祓え」の日(6月30日)に「水無月」という和菓子を食べる風習があります。
この記事では京都・桂にある老舗の和菓子店・中村軒の「水無月」をご紹介します。
半年のけがれを清めて暑い夏を乗り切るための大切な風習なんですよ!
この記事の内容
この記事は2021年6月に実際にお店に行った時の情報をもとに書いています。
6月30日に「水無月」を食べる京都の風習
毎年6月が終わると「早っ! 今年も半分終了か。よーし、後半(こそ)がんばるぞー! 」と決意をあらたにします。
イヤなこと、うまくいかなったことは一旦リセット!
そうなんですよ、6月30日ってものすごく良い区切りになりますよね!
その考え方は昔の人も同じで、6月30日は「夏越の祓え」と言って神社では半年の間にたまったけがれを清め、無病息災を祈願する神事が行われます。
神社の境内に大きな「茅の輪」が設置され、この「茅の輪」をくぐることで無病息災を願うんですね。
そして、6月30日に行われるもうひとつの大切な風習が「水無月」を食べることなんですよ!
「水無月」はういろう生地の上に小豆がたっぷりと敷き詰められた三角形の和菓子のことです。
実はこのスタイルにはちゃんと意味があるんですね。
上部に敷き詰められた小豆は厄払いの意味があり、三角形にカットされたういろう部分は「氷」を表現しているんです。
たまたま三角形にしたわけじゃないんですね!
今では当たり前に手に入る氷も冷凍庫が無い時代にはめちゃくちゃ貴重なもの。
京都の北山には「氷室」と呼ばれる冷凍庫のような場所があり、ここで冬の間にできた氷を保存しておき、夏になると氷を取り出し御所に献上していたそうです。
そのおかげで宮中の貴族は氷を口にすることができますが、庶民が氷を手にすることは容易ではありません。そこで氷をイメージした「水無月」が考案されました。
庶民は氷の代わりに「水無月」を食べて暑気をはらっていたんですね。
京都・桂にある老舗の和菓子店・中村軒の「水無月」
京都の和菓子屋さんでは6月になると「水無月」が店頭に並びます。
中村軒でも夏のお菓子として「水無月」が販売されますが、特に6月30日は「水無月」を求めてたくさんのお客さんが行列をつくります。
2021年は6月30日が中村軒の定休日である水曜日でしたが、6月30日は営業を行ない、木曜日を臨時休業とするほどでした。
それだけ6月30日に「水無月」を食べる風習が根付いているということですね!
中村軒では8:30から店頭販売を行っており、わたしは9:30過ぎに到着。
この時は行列はできていませんでしたが、お客さんは次から次へとお店に来られている感じでした。
しかもものすごい量を注文するお客さんが多い印象です!
白10個・黒糖10個・抹茶10個、これを1セット。それと、白だけ10個を1セット、それとー
まだ続くんかーーーい!!
思わずわたしも同じように注文しそうになりましたが、「水無月」の消費期限は当日なので注文し過ぎても食べ切れませんからね…
わたしは8個を注文し、こちらの箱に入れてもらいました。
箱を開けるとこんなふうにきれいに詰められていましたよ。
4の倍数で注文するとおさまりが良いんですね!
中村軒の「水無月」は3種類です。値段はいずれも1個200円。
水無月(白)
まずはこちらがオーソドックスな「水無月(白)」です。
中村軒の「水無月」はコシのあるういろう生地に自家製の「ぬれ納豆」がたっぷりと敷き詰められているのが特徴です。
見た目が「ライスケイク(rice cake=お餅)」やな!
た、たしかに…! 氷に見立てて三角形につくられている「水無月」ですが、“和風のショートケーキ”といった感じですね!
上品なあまさなので、わたしは何個でも食べられそうでしたが、娘は1個で満腹になりました。
水無月(黒糖)
こちらは「水無月(黒糖)」です。ういろう生地に黒砂糖がつかわれています。
「水無月(白)」に比べると黒砂糖がしっかりと主張しているのであまさが増しているように感じました!
わたしは3種類の中で「黒糖」が一番好きです!
水無月(抹茶)
最後のひとつがこちら、「水無月(抹茶)」です。
「水無月(抹茶)」の上部に敷き詰められているのは「青えんどう豆」だそう。
ういろう生地は抹茶色をしていますが、実際に食べてみるとそれほど“抹茶感”はありませんでした。それ以上に「青えんどう豆」の主張が強い感じなんですよね。
もちろん好みは人それぞれですが、わたしはもう少し抹茶を感じられる味の方が好きですね。
明治16年創業「中村軒」は2021年春にリニューアル!
明治16年創業の「中村軒」は老舗らしい趣のある建物が特徴的でしたが、老朽化にともない改修工事が行われ、2021年春にリニューアルオープンしました。
昔ながらの和菓子屋さんの雰囲気はしっかりと残しつつ、きれいに生まれ変わりましたよ。
「中村軒」の店舗情報
「中村軒」では和菓子の店頭販売のほか、茶店やテイクアウト(かき氷やソフトクリーム)があります。
ただ2021年6月30日は店頭販売のみの営業でした。
住所 |
〒615-8021 京都府京都市西京区桂浅原町61 |
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電話番号 |
075-381-2650 |
営業時間 |
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定休日 |
水曜日(祝日の場合は営業) |
口コミ・クーポン・予約サイト |
「中村軒」の行き方・アクセス
「中村軒」は桂大橋の西側のたもと、桂離宮の南にあります。
お店の周辺には「中村軒」の駐車場(無料)がいくつかあるので、クルマでも大丈夫です。
わたしはいつもクルマで行っていますが、満車で入れなかったということはありません。
まとめ|中村軒の水無月
この記事では京都・桂にある老舗の和菓子店・中村軒の「水無月」をご紹介しました。
中村軒では6月30日でなくても夏のお菓子として「水無月」を販売されていますので、ぜひ食べてみてください。
それにしても、半年間のけがれを清めて一旦チャラにする「夏越の祓え」や「水無月」を食べるシステムは素晴らしいアイディアですよね!
気持ちを切り替えて後半戦がんばりましょう! w
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中村軒はかき氷も人気があり、夏になるとかき氷を求めるお客さんの行列ができるほどなんですよ。