こんにちは! ごりら(@goriluckey)です!!
ちょっと変わった京都観光ガイドやイベントを企画している知人に誘われて「京都一周トレイル・北山西部コース」を歩いて来ました。
登山やトレッキングはいっしょに行くメンバーによってペースが全然違うんですよね。このメンバーは無理せずこまめに休憩を取りながらトレッキングを楽しむスタイルなんです。
なので、「京都一周トレイル・北山西部コース」も二ノ瀬から清滝までの全長19.3kmを1日で歩くのではなく、2回に分割して歩く計画。
この記事では「京都一周トレイル・北山西部コース」(二ノ瀬〜氷室)をご紹介しますね。
初心者でも安心して楽しめ、それでいて山登りの“心地良い苦痛”も感じられるコースでしたよ!
この記事は2021年9月に実際に体験した時の情報をもとに書いています。
記事をご覧いただいている時点では情報が古くなっている可能性もありますのでご了承ください。
「京都一周トレイル・北山西部コース」とは?
「京都一周トレイル」は京都を囲む東山・北山・西山の山々を縦走する全長83.3kmのハイキングコースです。
だれもがトレッキングを楽しめるように駅やバス停を起点としてコースが区切られており、各コースの公式ガイドマップが京都市内の書店などで販売されています。
京都一周トレイル
- 東山コース
- 北山東部コース
- 北山西部コース
- 西山コース
- 京北コース
「京都一周トレイル」のコースにはこのような道標がかなり細かく設置されており、どの方向へ歩けば良いかがわかりやすく整備されています。
また有名な神社やお寺がコースに組み込まれているのも「京都一周トレイル」ならではの特徴ですね。
人気観光スポットでもある伏見稲荷大社・稲荷山も「京都一周トレイル」のコースの一部になっていますよ。
「京都一周トレイル・北山西部コース」
「京都一周トレイル・北山西部コース」は二ノ瀬から清滝までの全長19.3kmのコースです。
全長19.3kmを1回で歩こうとすると決して楽なトレッキングではありませんので、2回に分割して歩くのが良いでしょう。
わたしが参加したグループでは二ノ瀬〜氷室、氷室〜清滝に分けて歩く計画のようです!
二ノ瀬〜氷室の区間は山登りの大変さを感じる箇所もありますが、こまめに休憩をはさみながらゆっくり歩けばトレッキングの初心者でも楽しめるコースです。
真っ直ぐに伸びた北山杉の間を歩くのはとても気持ち良いですよ!
「京都一周トレイル・北山西部コース」(二ノ瀬〜氷室)の活動データ
わたしたちは「京都一周トレイル・北山西部コース」のうち二ノ瀬から氷室までを歩きました。
スタートは叡山電鉄鞍馬線・二ノ瀬駅の近くにある道標「北山 47」です。
ゴールは氷室神社の先にある道標「北山 67-1」でした。
「京都一周トレイル・北山西部コース」としては道標「北山 67-1」までですが、その後、鷹峯まで約4kmを1時間ほどかけて歩きました。
活動データ
- 時期: 9月下旬
- 天候: 晴れ/くもり
- 距離: 約14km(二ノ瀬→氷室→鷹峯)
- 所要時間: 6時間50分(9:30→14:20→16:20)
服装・持ち物
わたしたちが訪れた9月下旬は暑くもなく寒くもなく最高のトレッキング日和でした。
わたしはいつもの登山ウェアでしたが、いっしょに行ったメンバーはTシャツ(半袖)にショートパンツの人もいましたよ。
「京都一周トレイル・北山西部コース」の二ノ瀬〜氷室の区間は上りの山道が続く箇所があります。
あまり山道を歩き慣れていない場合はストックがあると楽ですよ。
「京都一周トレイル・北山西部コース」(二ノ瀬〜氷室)の見どころ・感想
それでは「京都一周トレイル・北山西部コース」(二ノ瀬〜氷室)の見どころや実際に歩いた感想を写真とともにご紹介していきますね!
二ノ瀬〜夜泣峠・向山
スタート地点の二ノ瀬までは出町柳から叡山電鉄(鞍馬線)に乗って二ノ瀬駅まで移動しました。
実は2020年7月の豪雨による影響で土砂災害が発生し、叡山電鉄鞍馬線の市原駅〜鞍馬駅間は長期間運休になっていたんですよね。
ですが、ちょうどわたしたちがトレッキングに行く少し前に復旧したんですよ! (2021年9月18日再開)
もしも復旧していなければ市原駅から二ノ瀬まで歩かないといけませんでした。再開してラッキー!
「京都一周トレイル・北山西部コース」の二ノ瀬〜氷室の区間にはトイレはありませんので、二ノ瀬駅のホームのトイレを利用しておきましょう。
二ノ瀬駅から鞍馬川沿いを少し歩くと小さな橋のたもとに「京都一周トレイル」の道標「北山 47」があります。
ここが「京都一周トレイル・北山西部コース」のスタート地点ですね。
叡山電鉄の踏切を渡りいよいよ山道へと入ります。
ここから「夜泣峠」までは約1kmですが、勾配が少しきつめの上り坂が続きます。
道標「北山 47」を9:30過ぎに通過し、ゆっくりと約30分ほどかけて歩くと「夜泣峠」に到着しました。
「夜泣峠」の道標は「北山 50-1」です。
「夜泣峠」っておどろおどろしい雰囲気の名前…
「夜泣峠」には名前の由来が書かれた案内板があるので、ぜひチェックしてみてください。(「ふーん」って感じの話なのでここでは書きませんw)
「夜泣峠」から「向山」の山頂まではなだらかな傾斜になります。
木の根っこが飛び出してぼこぼこしている場所もあり、トレッキングの雰囲気を満喫できます。
ちょうどこのあたりで野生動物のフンを発見しました。
娘に見せたろー!
家に帰ってう●こネタが大好きな小学生の娘に見せようと思い、野生動物のフンの写真をパシャリ!
「夜泣峠」からは15分ほどで「向山」の山頂に到着しましたよ。
ですが、山頂と言っても、残念ながら見晴らしの良い景色を楽しめるような山頂ではありませんでした。
景色のご褒美があればうれしいんですけどね…
向山〜氷室
「向山」から「氷室」までは一度山道を下り、再び上る道のりです。
山道の脇にはベンチが設置されている箇所もあります。「京都一周トレイル」はこういった休憩スペースが整備されているのでありがたいです。
このあたりでは木々の間からほんの少しですが、ふもとの街並みが見えましたよ。大きな建物は京都市東北部クリーンセンターだそうです。
山道をふさぐように倒木が転がっている場所も。危険な倒木もありますが、これぐらいならアスレチック感があって楽しいレベル。
しばらく歩くと川の流れる音が聞こえて来ました。
近くには関西電力・洛北発電所があり、鞍馬川や賀茂川の水を利用した水力発電が行われているんですね。
このポイントに到着したのは11:30ごろ。わたしたちはそのまま通過しましたが、眺めが良いのでここでお昼ごはんを食べても良さそうです。
きれいな風景をながめながら食べるお昼ごはんは美味しいですよね!
関西電力・洛北発電所を通過すると一瞬だけ舗装された道路(府道61号線)に出ます。この道路を横切って再び山道に入るんですね。
この場所が「山幸橋氷室口」で、「京都一周トレイル」の道標「北山 56」があります。
道標こそ立てられているものの、山道が藪に覆われているのが気になりますね…
うぅ…いかにもクマが出そうな雰囲気のある藪やな…
なんとなくそんなことが頭をよぎった直後、なんとすぐ近くに「熊出没注意」の看板があるじゃないですか…!!
この看板を見たわたしはふと先ほど発見した“野生動物のフン”が気になったんですよね…
こ、これってまさか…
わたしは恐る恐るGoogleで「ツキノワグマ 糞」と検索してみました。すると検索結果に表示された画像はわたしが娘に見せようと撮影した野生動物のフンにそっくり…
クマやんけーーー!!
もちろん京都の山にもツキノワグマが生息していることは頭では理解していましたが、実際にクマが生息している痕跡を見つけると怖くなりますね…
ま、まあ、大丈夫やろ…、きっと…大丈夫や………
気持ちを切り替えて「氷室」を目指します。
「氷室」までの道のりは丸太でつくられた橋を渡ったり、小川を横切ったり、見た目にもメリハリがあって楽しいコースでした。
大きな倒木が道をふさいでいるポイントもありましたよ。
「山幸橋氷室口」からこまめに休憩を取りながら1時間ほど歩き、13:00前に「小峠」に到着しました。道標は「北山 62」です。
ここで少し遅めのお昼ごはんを食べることにしました。わたしのお昼ごはんは出町柳で買った「おにぎり屋さん」のおにぎり!
山で食べるおにぎりは最高ですね!!
おにぎりを食べ終わって休憩していると、目指す氷室方面とは別の道に「展望台」と書かれた看板がありました。
せっかくなので氷室方面へ出発する前に何人かのメンバーで展望台を目指すことに。
展望台への道が思いのほか急勾配で途中で引き返しそうになりましたが、なんとかたどり着きました。
おおおおお!!
上賀茂神社や京都御苑の場所がはっきりと確認できるほど良い眺めでしたよ。がんばって登った甲斐がありました!
さて、ご褒美をいただき体力も気力も回復したところで、今回のゴール地点「氷室」に向かってトレッキングの再開です。
真っ直ぐに伸びた北山杉も美しいですね。
「小峠」から5分ほど歩くと山道から抜け、のどかな里山の風景が見えて来ました。このあたりが「氷室」エリアです。
道端にはきれいなコスモスが咲いていましたよ。
平安時代の冷凍庫!? 「氷室跡」に立ち寄ろう!
「京都一周トレイル」のコースからはほんの少し外れますが、わたしたちは「氷室跡」に立ち寄ることになりました。
「氷室」とは(現代のように冷凍庫がない時代に)天皇へ献上するための氷を貯蔵しておく場所のことなんですね。
冬の間に池にできた氷を採取して氷室に貯蔵しておき、夏になるとその氷を京都御所まで運んでいたそうです。
「氷室跡」には前から行ってみたかったんですよ! 天然の冷凍庫ってどんなのか見てみたい!
道標「北山 64」と「北山 65」の間に「氷室跡」へ行ける道があり、案内板もあります。
案内板は小さめなので注意深く見ていないと見逃してしまうかも知れません。『Google マップ』で案内板(上の写真)の場所をお伝えしておきますね。
小道に入って20mほど歩くと、すぐにいかにも氷室っぽいものを発見…!
ですが、これは氷室ではないんですね。本当の「氷室跡」はなだらかな下り道をもう少し歩いた先にありますよ。
道の途中にも案内板が立てられています。
そのまま道なりに藪に沿って歩いて行くと3つ目の「氷室跡」の案内板が見えて来ます。
ですが、この案内板の矢印が指しているのは藪の中なんですよね…
近くには「氷室跡」という文字が彫られた石碑もあるので、この先に「氷室跡」があるのは間違いなさそうです。
藪の中へ入っていくとまたまた「氷室跡」の案内板がありました。今度の案内板には矢印はありません。つまりこの場所が「氷室跡」ということですよね…
ん…?? 「窪んだ所3ヶ所」…って??
どうやら「氷室」はわたしが思い浮かべていた場所とはかなり違っていたようです。
ですが、せっかくなので、現代に残された3つの「氷室跡」…いや「窪み」の写真をぜひご覧ください!
こちらが案内板の左の窪み!
奥の窪み!
そして、右の窪みです!
全然わからんわーい!!
まあ、実際に現地では写真で見るよりは窪みを確認することはできましたが、本当にこの場所が「氷室跡」なのかは疑問に思ってしまいました…
そもそもこの窪みでどうやって氷を貯蔵していたのでしょうか…??
「氷室跡」から「京都一周トレイル」のコースに戻り少し歩くと「氷室神社」があります。
氷室神社の前にある案内板に「氷室跡」については不明な点が多いと書かれていました…w
ですが、やはり貴重な史跡であることには間違いありませんからね。
せっかくなので『Google マップ』に「氷室跡」を登録しましたよ! 貴重な史跡ですからね!
氷室〜鷹峯
氷室神社から先は舗装された道路が続きます。
氷室神社から2kmほど歩いたところにある道標「北山 67-1」でこの日の「京都一周トレイル・北山西部コース」は終了しました。
ここから鷹峯まで4kmほど歩き、バスで帰る計画でしたが、その前に「山の家はせがわ」というカフェ・レストランに立ち寄って休憩することにしました。
わたしはトレッキングのご褒美に「チーズケーキ」をいただきました! これがふわふわとした食感で、絶品なんですよ!
疲れた身体が癒されました。
バス停のある鷹峯まではひたすら下り坂が続くので楽ちん!
でも次回の「京都一周トレイル・北山西部コース」はこの坂道を上って再開するってことか…
まとめ|京都一周トレイル・北山西部コース
この記事では「京都一周トレイル・北山西部コース」(二ノ瀬〜氷室)をご紹介しました。
こまめに休憩を取りながらゆっくりとしたペースでしたが、なんだかんだ移動距離は14km以上…
トレッキングならではの心地良い疲労感で帰路につくことができましたよ。
ぜひ貴重な史跡「氷室跡」にも足を運んでみてください!