ソフトバンクが10周年記念で実施している「SUPER FRIDAY」があまりにもお得すぎて話題になっていますね!
今回は「ソフトバンクの『SUPER FRIDAY』のマーケティング」について考えてみました。このキャンペーンに勝者はいるのでしょうか!?
目次
ソフトバンクの「SUPER FRIDAY」(スーパーフライデー)とは?
ソフトバンクが実施している「SUPER FRIDAY」はソフトバンクの携帯電話サービス10周年を記念した顧客還元型のキャンペーンです。
ソフトバンクのスマートフォンユーザー(個人契約)を対象に毎週金曜日に利用できる「無料クーポン」がメールで配信されるんですね。
2016年10月〜12月の期間限定キャンペーンなんですが、3ヶ月間で配信される無料クーポンはこんなラインナップです。
- 10月: 吉野家の牛丼並盛1杯無料
- 11月: サーティワン アイスクリームのレギュラーシングルコーン1個無料
- 12月: ミスタードーナツのドーナツ2個相当無料
ええ、実はソフトバンクの「SUPER FRIDAY(スーパーフライデー)」ってソフトバンクのスマートフォンユーザーにとってはめちゃくちゃお得な企画なんですよ!
ですが、わたしはあまりにもお得すぎて、なんだかいろいろと疑問がわいてきました!
例えば…
- この企画にかかってる費用ってどれぐらい? だれが出してんの?
- クーポンを出してる企業は儲かってんの?
- この企画は3ヶ月で終わってしまうの?
などなど!!
このあたりの疑問を自分なりに推測してみました。
「SUPER FRIDAY」にかかる費用は!?
わたしは「SUPER FRIDAY」で配信されたクーポンを利用して吉野家の牛丼並盛を食べながら「これってどれぐらいの人が利用してるんかな? 」ってふと思ったんですよね。
吉野家の牛丼並盛って300円を切っている時期もありましたが、今は1杯380円で提供されています。
単純に「380円×ソフトバンクのスマートフォンのユーザー数」ってけっこうな金額になりそうじゃないですか!?
なので、まずは「SUPER FRIDAY」の対象ユーザー数を確認してみましょう。
「SUPER FRIDAY」対象ユーザー数
実は正確な数値は公表されていないので、わたしたちがわかる数値でザクッと計算してみますね!
「ソフトバンクの契約者数」はソフトバンクのIR情報によると2016年第一四半期時点で32,149,000件(主要回線)です。
今回の「SUPER FRIDAY」は個人契約が対象なので、契約者数から法人契約を除外しないといけません。ソフトバンクの法人契約者数のデータが無かったので、シード・プランニング社が2013年に作成した「国内法人携帯電話市場の2017年までの成長予測」を参考にしてみます。国内の携帯電話加入契約数(全キャリア)に占める法人契約の割合は2016年時点でおよそ17.8%と予測しています。
ソフトバンクの契約者数が32,149,000件。17.8%が法人契約と仮定すると個人契約は26,426,478件となりますね。
そして、「SUPER FRIDAY」はスマートフォンユーザーが対象となります。これは総務省の「平成 27 年通信利用動向調査の結果」を参考にしました。スマートフォンを保有している個人の割合は53.1%なんですね〜。
ソフトバンクの個人契約26,426,478件のうち53.1%をスマートフォンユーザーと仮定します。
そうすると…
「SUPER FRIDAY」の対象ユーザーは14,032,459件となりました!
無料クーポンの対象商品
つぎに無料クーポンの対象となっている商品の単価を確認してみましょう。
吉野家が一番わかりやすくて牛丼並盛1杯の値段は380円です。
サーティワンアイスクリームはオープン価格のため正確な金額はわかりません。「ファミレス、ファーストフード情報」というサイトによるとレギュラーシングルコーンの価格は330円〜360円とのことです。
ミスタードーナツはドーナツ2個相当が無料になります。一番安いのは「チョコレート」で110円、一番高いのが「エンゼルフレンチ」「ストロベリーカスタードフレンチ」で150円です。150円のドーナツを2個選ぶと300円になりますね。
ざっとまとめるとこんな感じになりました。
- 吉野家の牛丼並盛1杯: 380円
- サーティワン アイスクリームのレギュラーシングルコーン1個: 330円〜360円
- ミスタードーナツのドーナツ2個相当: 300円
ソフトバンクのスマートフォンユーザー数×商品単価
ソフトバンクのスマートフォンユーザー数(個人契約)は公表されているデータからのおおまかな推定ですし、無料クーポンの対象商品の値段はあくまでも販売価格ですが、ざっくりとした数字が出せました!
ソフトバンクのスマートフォンユーザー数(個人契約)は1,400万件としています。
- 吉野家の牛丼並盛: 5,320,000,000円
- サーティワンアイスクリームのレギュラーシングルコーン: 5,040,000,000円
- ミスタードーナツのドーナツ: 4,200,000,000円
吉野家…53億円??
フ、フリーザ??
ソフトバンクのスマートフォンユーザーが全力で吉野家に行けば、フリーザも驚きのお金が動くんですね! しかもこれって1週間分の数字なんですよ!?
「SUPER FRIDAY」で儲かる企業は!?
「SUPER FRIDAY」はわたしたちソフトバンクのスマートフォンユーザーにとってはメリットしか感じないんですが、企業側にとってはどんなメリットがあるのかを考えてみました!
吉野家の場合
吉野家はちょうど2016年9月の売上実績が公表されていますね! 松屋、すき家が売上、客数、客単価を前年同月比で伸ばす中、なんと吉野家だけがマイナスとなっています。
「SUPER FRIDAY」の企画自体は9月以前に決まっていたでしょうから9月の売上実績は直接的には関係ないのかも知れません。(ソフトバンクのプレスリリースは2016年9月15日でした。)
吉野家はソフトバンクとのコラボレーション企画のほか、単独でも「3枚集めて! 380円引き! 」のクーポンを配布しており集客キャンペーンにかなり注力している印象です。
3枚集めて!380円引き!キャンペーンスタート☆
詳しくはコチラ⇒https://t.co/78EP6unyLy
#吉野家 #よっぴー #380円引き #キャンペーン pic.twitter.com/Xovyx9Pc57— 吉野家 (@yoshinoyagyudon) 2016年9月29日
実際に「SUPER FRIDAY」が実施された店舗では行列ができているお店もあるらしいので集客には貢献してますよね。
キャンペーンの費用負担がソフトバンクと吉野家でどのようになっているのかはわかりませんが、仮に吉野家の全額負担だったとしても無料の牛丼並盛だけを購入して帰る人ばかりではないので客単価はともかく売上、客数の向上にはつながっていそうです。
わたしもついつい「とん汁」(160円)を合わせて注文してしまいましたし、実は最初は牛丼並盛を2杯注文しようとしていたぐらいです…。
さらに自分でもおどろいているんですが、なんと「SUPER FRIDAY」の無料クーポンを利用して吉野家の牛丼を食べたことでスイッチが入り、「SUPER FRIDAY」のクーポン無しに吉野家へ行ってしまったんです!
サーティワンアイスクリームの場合
「SUPER FRIDAY」のラインナップを見た時に正直わたしに一番関係なさそうなのがサーティワンアイスクリームでした。
わたしは「スイーツパラダイス」にひとりで行くぐらいあまいものが大好きなんですが、サーティワンアイスクリームってほとんど行ったことがないんですよね。少なくともこの1年の間には行っていません。
ですが、そんなわたしが今は「SUPER FRIDAY」の11月のクーポン配信を楽しみににしているんですよ! 毎週金曜日にはタダでアイスクリームが食べられると思うとワクワクします。
9月も近くなりましたので、9月から10月のフレーバーリスト置いておきますね(´・ω・)っ pic.twitter.com/Ze2fuIE58e
— サーティワンアイスクリーム (@BR31_Icecream) 2016年8月30日
ただ、サーティワンアイスクリームの場合、吉野家とちがって「レギュラーシングルコーン」以外の注文をしないかも知れません。(例えば、レギュラーダブルを注文してシングル分の値段が割り引かれるなら別ですが。)お店の立場で考えると、無料でアイスクリームを食べられるだけってことですよね。
ですが、サーティワンアイスクリームの場合、11月に店舗へ集客できるのがポイントで、この時期に集客できると「クリスマスケーキ」の予約につなげられるじゃないですか!? これは大きなメリットだと思いませんか!?
それにサーティワンアイスクリームの2016年1月〜6月の決算は最終損益が8900万円の赤字なんですね。テレビ広告の宣伝費やコンビニに需要を奪われているのが要因と考えられているようですが、一方でSNSを活用した宣伝広告では効果を上げており、女子中高生の来店が伸びたそうです。
スマートフォンユーザーは当然SNSとの親和性も高いので、ソフトバンクの「SUPER FRIDAY」による来店促進やその後のSNSによる拡散は宣伝効果が期待できそうですよね。
ミスタードーナツの場合
コンビニに需要を食われているという点ではミスタードーナツも状況は変わらないのかも知れませんね。セブンイレブンをはじめコンビニ各社がドーナツの販売に力を入れています。ドーナツに関して言うと、「やっぱりミスドの方が美味い! 」と感じている消費者の方が多いように思いますが、コンビニのドーナツ以外のスイーツのラインナップもすごく魅力的ですよね。
チョコ尽くしを味わいたいならコレ!「ダブルチョコレート」♪カリカリ食感のチョコクランチがクセになっちゃう(///ω///)♡ pic.twitter.com/UNYdWIh6S9
— ミスタードーナツ (@misterdonut_jp) 2016年9月27日
またミスタードーナツは一時期「100円セール」を連発していたこともあって、セールの魅力が無くなっているのも事実。そういう点ではソフトバンクの「SUPER FRIDAY」とのコラボレーションはキャンペーンとしての目新しさもあるので、来店動機につながりそうです。
12月というクリスマスシーズンもミスタードーナツとの親和性は高いのではないでしょうか!? 12月23日(金)はクリスマス・イブ前の祝日ですし。
「SUPER FRIDAY」はこれからどうなる!?
「SUPER FRIDAY」で配信される吉野家、サーティワンアイスクリーム、ミスタードーナツの無料クーポンはどれも魅力的でソフトバンクのスマートフォンユーザーの満足度もかなり高いんじゃないのかな〜と思います。
そうすると気になるのは「12月で終わりなの? 」ってことですよね。
今回のキャンペーンはソフトバンクの10周年記念というのがタテマエですが、ソフトバンクユーザーとしてはこんなに素晴らしい企画ならもっと続けば良いのに〜というのが本音です。
最終的には10月〜12月までの効果測定しだいなんでしょうけれども、集客や売上向上に高い効果が出たとすれば、ソフトバンクとしては今回のような企業に対して「SUPER FRIDAY」を広告媒体として販売することもできるんじゃないですかね。
例えば、TSUTAYAの新作DVD1本無料とか、マクドナルドの新作バーガーが無料とかも「ついで買い」が見込めるので企業側のメリットも生まれそうなんですけどね〜。
でっかいビーフとベーコンに、スパイシーなソース🔥🔥、カリカリのフライドオニオンが、たまらないっ💖💕! #テキサスバーガー大復活 pic.twitter.com/e7YNBMA6hz
— マクドナルド (@McDonaldsJapan) 2016年10月17日
この記事のまとめ
ソフトバンクの「SUPER FRIDAY」が予想外の神企画なので、ついつい今後にも期待をしてしまいます。
まあ、とにかく吉野家、サーティワンアイスクリーム、ミスタードーナツの無料クーポンはもれなく使う気マンマンです!
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こんにちは! ごりら(@goriluckey)です!!