娘が4年間の幼児園生活を終えて無事に卒園しました。
息子も同じ園でお世話になったのでわたしたちにとってはとても感慨深い卒園式となるはずでした。
今回は感動的な卒園式の最中におこったあるできごとに保育のプロフェッショナルを実感した話を紹介します。
厳しいと評判の先生
わたしの子どもたちがお世話になった幼児園は地域の中でも「厳しい」という評判がある幼児園でした。
わたし自身は他の園と比べたことはないですし比べようもないのですが、いろいろな園児が集まる音楽フェスティバルなんかに参加した時には確かにうちの子どもたちが通う園は厳しいのかもな~と感じることがありました。
それはリズム感がなく、ジャイアン級に音痴なわたしが聴いてもうちの子どもたちが通う園児が演奏するレベルの高さ(と言うか仕上がり具合)がわかるからなんです。
よっぽど厳しい指導を受けてがんばって練習してきたんだな~と感心していました。
中でも特に厳しいと言われるベテランの先生がおられます。10年以上も前に子どもがこの園を卒園したという方と話した時にも「厳しい」という話題になるとこの先生の名前が出るほどなんです。
そんな名物先生がいる、とにかく厳しい幼児園でした。
感動的な空気に包まれて進む卒園式
卒園式が始まりました。
担任の先生が子どもたちの名前を読み上げると、大きな声で「はい! 」と返事をする子どもたち。子どもたちの名前を読み上げる先生の声はすでに涙声でふるえていました。
担任の先生にはうちの娘もほんとうにお世話になったので、いろいろなことを思い出すとわたしも目頭があつくなります。
子どもたちが順番に卒園証書を受け取り、園長先生のお話を聞いたり、いろいろな方の祝辞を聞き卒園式は進んでいきました。
そして 子どもたちが大好きな担任の先生のピアノの伴奏に合わせて、この日のために練習を重ねてきた合唱が始まりました。感動的な卒園式もいよいよ大詰め。
子どもたちが歌う歌は1曲ではなく、2曲、3曲と続きます。3曲目は娘も大好きなドラえもんの『STAND BY ME ドラえもん』の主題歌『ひまわりの約束』(秦基博)でした。
このあたりになると保護者だけでなく多くの先生方がハンカチを目に当てている姿が目立ち感動もクライマックス!
あの厳しいと評判の先生が動いた!
卒園児が『ひまわりの約束』を歌い、式場全体が感動に包まれていたその時
「ボソボソボソ…」
あの厳しいと評判の先生が隣にいた副園長先生に何かを話しかけた声を司会用のマイクが拾ったのです。
わたしも「ん? 」と気になり、先生の方を見ました。するとその時にはすでに先生は『ひまわりの約束』を歌っている園児たちの方へ向かって動いておられました。
そして最前列にいた園児に駆け寄り、声をかけるとそのまま手を取って式場の外へ連れ出していかれたのです。
連れ出されたのは、うちの娘でした。
「あっ…」と妻と顔を見合わせました。
実はうちの娘は今週になって体調を崩しており、幼児園も休んでいたのです。卒園式の当日も熱はないものの決して体調は快くなかったのですが、せっかくの卒園式なので参加させていました。
娘は体調が快くない中、何曲も歌っているうちに気分が悪くなったようです。
この記事のまとめ
卒園式の感動的な雰囲気の中でも園児ひとりひとりの表情を観察して 娘のようすがおかしいことに気がついてくださった先生に感謝しています。
わたしたちは娘のようすが気になって仕方ありませんでしたが、しばらくすると娘は再び先生に手を取ってもらい式場へ戻って来ました。そして、卒園式が終わりお友だちといっしょに退場することができました。
晴れの舞台に万全の体調で送り出してあげられなかったことは親としての力不足を感じました。同時にその場の空気に決して流されることなく、園児をしっかりと見守ってくださった先生の保育に対するプロフェッショナルを感じました。
何より体調が悪い中、娘はがんばったと思います。厳しいと言われた幼児園での経験を活かして小学校でもさらに大きく成長してほしいと願っています。
こんにちは! ごりら(@goriluckey)です!!