連日のように国内外からたくさんの観光客が訪れる伏見稲荷大社。伏見稲荷大社は24時間いつでも参拝できることも魅力のひとつかも知れませんね。
今回は「夜の稲荷山」を紹介します。
伏見稲荷大社の神域である稲荷山…中途半端な気持ちで近づいてはいけない、そんな雰囲気が漂っているんですよ…
この記事は2015年12月に書きました。
2018年5月に書いたこちらの記事もぜひチェックしてみてください。伏見稲荷大社〜稲荷山の夜間参拝は人気があるのか、当時とは状況が変わっています!
目次
伏見稲荷大社の情報
京都市伏見区にある伏見稲荷大社へは京阪電車、JR奈良線で行くことができます。
- 「伏見稲荷大社」の住所
- 〒612-0882 京都市伏見区深草藪之内町68
- 「伏見稲荷大社」の地図
伏見稲荷大社の周辺の道路が混雑してる日中はクルマでの移動はおすすめしませんが、夜間であればクルマでも問題はありません。(ただし、大晦日や宵宮祭・本宮祭の日は別ですよー。)
伏見稲荷大社へのアクセスはこちらの記事もご覧ください。
幻想的な雰囲気の伏見稲荷大社境内(楼門・本殿)
JR奈良線「稲荷」駅の改札を出ると、目の前が伏見稲荷大社の表参道です。夜空を背景に朱色の大きな鳥居が存在感を示しています。
日中は多くの観光客でにぎわっている伏見稲荷大社もふつうの日の夜は人影もほとんど見えません。これは19時ごろのようすです。
第一鳥居からまっすぐ表参道を歩いて行くと、楼門が見えてきます。夜の楼門が放つ幻想的な雰囲気には思わず息を飲んでしまいますね。
楼門をくぐった先にあるのは外拝殿です。お正月には多くの参拝客がお賽銭を投げ入れ、節分祭では福娘が福まめを投げてくれる舞台。
外拝殿にも明かりが灯され、幻想的に輝いています。
日中はたくさんの参拝客が拝礼をする内拝殿も、夜間は人影がありません。
日中はガラガラとにぎやかに聞こえる鈴の音も、真っ暗な中で鳴らすのはちょっと抵抗がありますね…
ほら…鈴を鳴らしたら、なにか呼び寄せてしまいそうじゃないですか…
夜の稲荷山へ
幻想的な雰囲気があるのは本殿までですね…。稲荷山へと続く参道がある本殿奥まで行くとあたりは一気に薄暗くなります。
こ、怖すぎるやろ…
まるで異世界への入口のようにさえ見えますよね…
千本鳥居〜奥社奉拝所
伏見稲荷大社がメディアで紹介される時には必ずと言って良いほど映し出されるのが千本鳥居です。あざやかな朱色が印象的ですよね。
その千本鳥居も夜になると…
…ゲッ!! 真っ暗でなにも見えません…!!
千本鳥居は昼間に見ると左右2つに分かれている「朱色のトンネル」なのですが、夜になると奥の方の灯りでかろうじて2つに分かれていることがわかる程度です…。
昼間は鳥居の朱色と木々の緑とのコントラストが美しく、中を通っているだけで清々しい気持ちになる千本鳥居も「出口があるのか」と不安になってしまう暗闇。
なんとか千本鳥居を通り抜けると奥社奉拝所にたどり着きます。
ここには「おもかる石」があります。おもかる石は持ち上げて重たいと感じれば願いは叶わず、軽いと感じれば願いが叶うと伝えられているんですね。
昼間ならおもかる石を持ち上げるのに行列ができているんですが、今なら待ち時間なしで持ち上げることができますよ!
ですが、おもかる石のまわりの空気が重たすぎて、とても持ち上げるができそうにありません。………断念しました。
昼間は芸術的だと思っていた積み上げられた鳥居。
この場所もそれが夜になると…
全く別の雰囲気になります!!!
四ツ辻までの道のり
奥社奉拝所から熊鷹社へ向かう途中の道もかなり過酷でした。
ほとんど灯りがないからです。
あまりにも暗くて怖くなってきたので、写真を撮る回数が減りました。いや、そもそも写真を撮っても真っ暗でほとんどなにも写らないんですが。
四ツ辻に到着すると少しだけ「登って良かった」と思えました。そこには京都の夜景が広がっているんです。
四ツ辻にはいわゆる「リア充」の男女数名がいました。夜景をバックに写真を撮りながらキャッキャ♪ とはしゃいでいます。
日中なら「ケッ! 」と思っていますが、この時ばかりは大歓迎でした!
と言うのも、真っ暗闇の山道ではほとんど人とすれ違うこともなく、むしろたまにすれ違う相手も一人だとすれ違う瞬間にかなりの精神を消耗するんです。
集団とすれ違う時も外国語が聞こえると、もはや「呪文」にしか聞こえないぐらい追い詰められた精神状態になります。
だからリア充たちの声を聞いた時にはものすごく安心することができたんですよ。
ありがとうやで、リア充のみんな!!
思い切って、山頂を目指す!
四ツ辻で少し回復してしまったがために、よせば良いのに「一ノ峯まで登ろう! 」という気持ちがわき起こってしまいました。
四ツ辻から山頂までは15分ほどです。一気に紹介しましょう!
こちらは三ノ峯(下之社神蹟・白菊大神)。
続いて、二ノ峯(中之社神蹟・青木大神)。
そして一ノ峯(上之社神蹟・末廣大神)。昼間でさえ独特な雰囲気が漂っているので、夜はここから拝礼するだけで精一杯でした。
精神状態がよくないせいなのか昼間と比べ、肉体的にもいつも以上に疲労がありました。
233mの山頂から再びあの真っ暗な山道を下りることを想像しただけで泣きそうになるほど。
わたしはあまりの怖さに一ノ峯からリア充たちに出会った四ツ辻まで半べそ状態で駆け下りました!
15分で上った道を5分もかからずに全力で。
四ツ辻に着くとリア充たちの声が再び聞こえてきました。さっきと同じ人たちなのか?
まだ写真撮ってました。でも、でも…
ありがとうな、リア充! 出会えて良かったぞ!
夜の稲荷山で感じた恐怖!
夜の稲荷山にはいろいろな要因が重なり合って恐怖が増大していきます。わたしが今回の稲荷山登山で感じた恐怖をまとめて紹介しておきますね。
鳥獣の鳴き声…
鳥居のまわりにはかろうじて灯りがある場所がありますが、それ以外は真っ暗です。
山道から少し離れた暗闇の中からなにかが動くガサガサとした音や、鳥なのか獣なのかわからない生き物の「ギィーギィー」という鳴き声が聞こえてきます。こ、怖い…。
夜のきつね像…
昼間はいろいろな表情のきつねがいるな〜と興味深く見ることができたきつねの像も、今にも動き出しそうな気配があります。こ、怖い…。
今にも動き出しそうなきつねの像。
鳥居に映るきつねの影。
月明かりときつねの像。
物理的な恐怖…
わずかな灯りでできた鳥居の影が放射状に広がっており、その影と「階段」が平行になり段差が見えなくなっています。こ、怖い…。と言うか危ない!
この写真の手前の方に段差があるんですが、わかりますか? 半べそで駆け下りた時にも何度もつまずいて転びそうになりました。
追い詰められた精神状態でする妄想…
自分でもなぜそんなことを想像してしまうのかわからないのですが、「そんなこと考えたらあかん! 」と思えば思うほど、ふと横を見た時に鳥居と鳥居の間に人が立っていたらどうしよう とか、実は後ろに誰か立っているんじゃないのかとか。こ、怖い…。
この記事のまとめ
今回は「夜の稲荷山」を紹介しました。
子どものころにはカブトムシやクワガタを捕まえに早朝からまだ真っ暗な稲荷山を登ったり、トレーニングのために夜に走ったこともありました。もちろん大晦日の夜に稲荷山を登ったこともあったんですよ。
でもよく考えたらその時は一人じゃなかったんですね〜。たぶん一人で夜の稲荷山を登ったのは今回がはじめてです。
大晦日の夜や本宮祭の夜には稲荷山登山をする人が多いので、今回のわたしのように精神的な恐怖に駆られることはないでしょう。
ただ、鳥居の影と階段の段差がわからなくなるのには、気をつけて!
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夜の稲荷山はあまりにも怖すぎますが、稲荷山には京都市内を一望できる穴場のスポットがあるんです。
ここから眺める夕日がめちゃくちゃ美しいんですよー!
こんにちは! ごりら(@goriluckey)です!!