こんにちは! ごりら(@goriluckey)です!!
2016年12月31日。本日、国民的アイドルグループSMAPが解散します。
期待されていた紅白歌合戦への出演が無くなったので、実質的には『SMAP×SMAP(スマスマ)』(2016年12月26日放送)がSMAPとしての最後の活動でしたが、やっぱりなんだかさみしい気持ちになりますね。
この記事では『古畑任三郎 VS SMAP』をご紹介します。
この記事のタイトルに書いた「SMAPは終わらせない。」というセリフは、1999年1月3日に放送された『古畑任三郎 VS SMAP』の中で中居正広が言ったものなんです。
SMAPが解散する今、あらためてこのドラマを観てみると印象的なセリフやシーンがたくさんあるんですよ。
『古畑任三郎 VS SMAP』
『古畑任三郎』は1994年に第1回が放送され、その後、スペシャルをはさみながら2nd Season、3rd Seasonと続き、2006年正月の『古畑任三郎 FINAL』を最後に完結した刑事ドラマです。
もしかしたら若い人はこのドラマを観たことはないかも知れませんが、古畑任三郎のモノマネは一度は目にしたことがあるんじゃないでしょうか。
それぐらい田村正和演じる古畑任三郎の言いまわしやしぐさは独特なんですよね。
犯人役には毎回ゲストをむかえ、古畑がその犯人を追い詰めていく展開が『古畑任三郎』の魅力なんです。
『古畑任三郎』は全40エピソードが放送されたんですが、そのうち実名で登場している犯人が2組いるんですね。
その1組が、SMAP。(ちなみに、もうひとりはメジャーリーガーのイチローです。)
『古畑任三郎 VS SMAP』が放送されたのは1999年1月3日。1996年に2nd Seasonが終了してから2年半以上が経過していた状況での放送でした。
しかも人気絶頂のSMAPが犯人役として実名で登場するんです!! 当時のワクワクした気持ちは今でも忘れらないですよ!
『古畑任三郎 VS SMAP』は『古畑任三郎 3rd Season 1』としてDVDに収録されていますよ。
『古畑任三郎 VS SMAP』のあらすじ
実名で登場するSMAPはドラマの中でも人気アイドルグループです。
メンバーはみんな「キンダーハイム」という孤児院の出身という設定。SMAPが殺人を犯すことになるのですが、そのキッカケは草彅剛の叔父さんが起こした交通事故でした。
交通事故の被害者であったはずの富樫明男が草彅剛の叔父さんを脅し、飛び降り自殺に追い込んでしまったんです。その後、富樫明男は草彅剛を恐喝し大金を要求するようになりました。
草彅剛を救うために、SMAPは5人で富樫明男を首吊り自殺に見せかけて絞殺します。そして、完全犯罪をもくろむSMAPの前に現れたのが古畑任三郎だったのです。
『古畑任三郎 VS SMAP』放送当時のメンバー
『古畑任三郎』は2016年のNHK大河ドラマ『真田丸』も手がけた三谷幸喜の脚本というのは有名ですね。
だれが見ても円満な最後とは思えないSMAPの解散でしたが、『古畑任三郎 VS SMAP』では今となってはとても考えられないようなセリフや演出を随所に見ることができます。
当時でもふつうは触れないだろうと思うようなことも三谷幸喜は演出に取り込んでいたんですね。
例えば、完全犯罪を成立させるためにSMAPのメンバーが次から次へと仕込みをするんですが、そのキッカケとなるシーンでは木村拓哉と香取慎吾が大げんかをするフリをするんですね。
あんたのカッコつけた顔はもううんざりなんだよ!!
あんたばっかりおいしいとこ持ってっちゃてさぁ!! オレと剛くんはいつでもお笑い担当だよ!!
SMAPの解散には木村拓哉と香取慎吾の不仲説も大きく関係しているとウワサされているようですが、木村拓哉=カッコいいポジション、香取慎吾=お笑い的なポジションというのは実際に当時もあったと思います。
「ホンマに香取慎吾がこんなふうに思ってんのかな?? 」と実名だからこそ、みょうにリアリティがあったのを覚えています。視聴者はそんな演出にドキドキしてたんですよ。
このシーンはドラマの中でも完全犯罪のためのつくられたケンカだったんですが、もしかしたら当時のSMAPは実際におたがいの気持ちをぶつけ合うような激しいケンカもあったのかも知れませんね。
『古畑任三郎 VS SMAP』が放送された時はSMAPのメンバーは全員まだ20代でしたからね。タテマエじゃなく、きっと本音でぶつかれていたんじゃないでしょうか。
中居正広
- 誕生日: 1972年8月18日
- 当時の年齢: 26歳
木村拓哉
- 誕生日: 1972年11月13日
- 当時の年齢: 26歳
稲垣吾郎
- 誕生日: 1973年12月8日
- 当時の年齢: 25歳
草彅剛
- 誕生日: 1974年7月9日
- 当時の年齢: 24歳
香取慎吾
- 誕生日: 1977年1月31日
- 当時の年齢: 22歳
『古畑任三郎 VS SMAP』の中で古畑任三郎がSMAPのメンバーの特徴をそれぞれひとことで表現しているシーンがあります。
ドラマの役柄の話ではあるんですが、当時の世間が持つSMAPのメンバーのイメージというふうにも思えます。
古畑任三郎が語るSMAPのメンバーの特徴
- 中居正広: 責任感の強い彼か
- 草彅剛: 悩める青年か
- 稲垣吾郎: 個人主義の彼か
- 香取慎吾: 一見お調子者のムードメーカーか
- 木村拓哉: 挑戦的なこの男か
『古畑任三郎 VS SMAP』の印象的なセリフ
結果的に『古畑任三郎 VS SMAP』の中には今回の解散を思い起こさせるような印象的なセリフがいくつもあります。
と言うか、このドラマが放送された1999年当時は、もしもSMAPが終わるとしたらこんなカタチ(メンバー全員による殺人事件)しかないっていうぐらい充実していた時期だったと思うんですね。
SMAPが不動の充実期だったからこそ、先ほどのような視聴者がドキッとするような演出も可能だったのかも知れません。
SMAPのリーダーとしての責任感
中居正広はドラマの中でも誰よりも責任感のあるSMAPのリーダーとして描かれています。
現実の世界でもきっとこんなふうに立ち振る舞っているんだろうなと想像させる中居正広の行動やセリフに注目するとおもしろいんですよ。
オレはリーダーとしてみんなの人生に責任があると思う。
これは富樫殺害という最終手段を回避することができないか、最後にもう一度だけ富樫と交渉しに行く前の中居正広のセリフです。
いくら富樫が悪人で憎むべき人物であったとしても、殺人にかかわることでメンバーの人生が大きく変わることになります。その判断が間違っていないのか、SMAPのリーダーとして最後の最後にもう一度確かめに行ったんですね。
「SMAP解散」というもっともツライ結果にも中居くんが一番責任を感じてそうですよね。
なんでひとりでかぶろうとするんだよ!? みんなで決めたことなのにさぁ! なんでそうやってリーダーぶるんだよ!?
これは、もしも完全犯罪が失敗した時に、富樫殺害の疑いが中居正広だけに向くように仕向けていたのは中居正広本人だったことを古畑任三郎から知らされた時の香取慎吾のセリフです。
「SMAP解散」もメンバー同士のほんのささいなズレが重なってしまっただけなのかも知れませんね…
SMAP一人ひとりの「SMAP愛」
古畑任三郎はドラマの中でSMAPのことを「友情で結ばれた5人の若者」と表現していますし、SMAPのメンバー一人ひとりのセリフにも「SMAP」という名の下に5人が結束しているようすが描かれています。
ドラマの中からピックアップしたセリフを紹介します。こう見ると、どうしても今回の解散と重ねてしまいますね。
ありがとう。うれしかった。
古畑任三郎によって真実が暴かれた後、自分を守ろうとしていっしょに殺人という罪を背負ってくれたメンバー全員に向かって言った草彅剛のセリフ。
良いんだよ、五人で決めたことなんだから。
これは自分以外のメンバーが富樫殺害を実行しようとしていることをためらう草彅剛に向けて言った中居正広のセリフ。
今まで何やる時だってみんないっしょだったじゃん!
当初は完璧なアリバイをつくるために富樫殺害に加わる予定ではなかった草彅剛が自分も参加させてほしいと訴えて来た時に反対する木村拓哉に向けて言った香取慎吾のセリフ。
ごめん、オレのせいだ…。結局最後はオレが足引っ張っちゃったから…
古畑任三郎が仕掛けたワナにはまってしまい、SMAPが富樫殺害の真犯人であることを突きつけられた後の木村拓哉のセリフ。
言ったろ? ボクだってSMAPの一員だ。
単独行動が原因でメンバーを裏切っていると疑われていた稲垣吾郎の誤解が晴れた時に言った稲垣吾郎のセリフ。
SMAPを育てた女性マネージャーの存在
わたしははじめて『古畑任三郎 VS SMAP』を観た時にはSMAPを国民的アイドルに育てた女性マネージャーの存在は知りませんでした。
「SMAP解散」のニュースが流れてから、いろいろなメディアでジャニーズ事務所副社長と女性マネージャーの確執がSMAP解散の原因になっているのではないかという記事を目にしました。
その女性マネージャーを彷彿とさせる人物も『古畑任三郎 VS SMAP』には登場していたんです。
戸田恵子演じる前田さんという女性マネージャーです。
この女性マネージャーとSMAPとのやり取りも実名ならではのリアルな一面が垣間見える感じがしてめちゃくちゃおもしろいんですよ!
最後はコンサートがはじまる直前に連行されたSMAPの代わりに舞台に上がり、3,000人のお客さんに説明するという大役を担います。
ほんと、どこまでも世話の焼ける子たちだわ。
まとめ|『古畑任三郎 VS SMAP』
この記事では『古畑任三郎 VS SMAP』をご紹介しました。
わたしは「SMAP解散」が最初に報じられた2016年1月13日から本日まで、なんだかよくわからない寂しい気持ちを抱いて来ました。
けっこう同じような気持ちになっている人ってたくさんいるんじゃないでしょうか?
わたしは自分自身がSMAPファンという認識はありませんし、やっぱりいわゆる「ファン」ではないんだと思います。
なのに、「SMAP解散」と聞くと、ひとつの時代が幕を下ろした喪失感のようなものが、どうもわたしの中にもあるんですよね。
この感覚を抱かせるのがSMAPが国民的アイドルである証なんでしょうか。
冒頭で紹介した「SMAPは終わらせない。」という中居正広のセリフが使われたのはこんなシーンだったんですよ。
草彅剛を恐喝していた富樫明男が中居正広に対して「オレだってSMAPをこういうカタチで終わらせたくねぇんだよ? 」と言います。
それを受けた中居正広の口から出たのが
SMAPは終わらせない。
という言葉だったんですね。
SMAPにおとずれた最大の危機に対して中居正広の強い意思が感じられるセリフでした。
現実世界ではついに叶うことのなかった「SMAPは終わらせない。」というセリフ。寂しい気持ちでいっぱいですが、今は彼らの新しい活動に期待したいと思います。
おまけ
『古畑任三郎』には『赤か、青か』というエピソードに木村拓哉が林功夫役で出演しています。
この回は古畑任三郎が犯人の林功夫に強烈なビンタをするというシーンが見どころなんですよね。
このエピソードは「古畑任三郎 2nd season DVD-BOX」に収録されていますよ。