空手の試合が終わったあとに子どもが泣くのはなぜ? 空手を続ける理由がそこにある!

ごりら

こんにちは! ごりら@goriluckey)です!!

うちの子どもたちは習い事に空手をしています。息子が空手の試合に出る時に試合会場で泣いている選手を見かけることがあるんですね。

今回は「空手の試合のあとの涙」について。子どもの習い事に空手を選ぶ理由のひとつがここにあると思うんです。

試合後の涙

わたしの息子が出たことがあるのは「新空手の試合」です。

新空手の試合は京都大会は京都市武道センター(旧武徳殿)、大阪大会は住吉武道館で行われます。どちらの会場もひとつの競技場で1試合ずつ行われるので自分の子どもの試合や同じ道場の子どもの試合だけでなく、ほかの子どもたちの試合を見ることもできるんですね。

京都市武道センター(旧武徳殿)
京都市武道センター(旧武徳殿)

小学生の試合は安全のためにヘッドガードをしているんですが、試合終了後にヘッドガードをはずすとそこには子どもたちのさまざまな表情が見えます。

はじけるような笑顔の子ども、試合の興奮が冷めやらぬ表情の子ども、悔しさでいっぱいの子ども。その中には涙を流している子どもを見ることもあります。

その涙の理由を考えてみると、子どもが空手を続けるべき理由のひとつがわかった気がしたんです。

負けたことが悔しい

子どもたちの涙の理由で一番多いんじゃないかと思うのは、やっぱり試合に負けたことの悔しさ。「試合に負けた」といってもいろいろな負けがありますよね。

例えば、相手と圧倒的な差を感じて負けた場合

新空手の試合は小学生の場合1試合1分30秒なんですね。わたし自身は試合に出たことがありませんが、稽古でスパーリングを経験してみて感じるのは、特に相手が強いと1分30秒でもめちゃくちゃ長いんですよ。

自分はなにもできないのに、相手はパンチやキックをどんどんと繰り出してくる。相手の打撃が決まれば「一本」や「技あり」を取られてしまいます。ふだん稽古で積み重ねてきたことが試合ではまったく通用しなかった悔しさが涙となってこぼれ落ちたんですね。

新空手の試合のようす(本文の内容とは直接関係ありません)
新空手の試合のようす(本文の内容とは直接関係ありません)

例えば、接戦の結果ほんのわずかな差で負けてしまった場合

新空手の試合は主審1名、副審3名の判定により勝敗が決まります。だれが見ても明らかに技が決まることもあれば、判定がわかれることもよくあるんです。

特に対戦相手との力関係が僅差の場合には、自分では技が決まっていたと思ったのにポイントにならなかったり、逆に相手の技をガードしたつもりなのにポイントを取られてしまったりということもあると思います。

「勝てるチャンスがあったのに負けてしまった」というのもものすごく悔しいですよね。思わず涙があふれてしまうのもわかります。

新空手の試合のようす(本文の内容とは直接関係ありません)
新空手の試合のようす(本文の内容とは直接関係ありません)

緊張から解放された安心感

はじめて新空手の試合に出た子どもにありそうな理由です。ふだん稽古をしている道場とはぜんぜん違う場所で大勢の人が見ている中での試合ですから、緊張しますよね。

緊張感が高まる試合前
緊張感が高まる試合前

頭の中が真っ白のまま、無我夢中でとにかく戦い抜いた。試合の結果よりも試合が終わったことによる安心感で自然と泣いている子どももいるように思います。

試合中のケガ

小学生の試合は安全には十分配慮されており、さまざまな防具を着用しています。

  • ヘッドガード
  • ボディプロテクター
  • ファールカップ
  • ニーカップ
  • レッグガード

それでもスポーツなので試合中にケガをしてしまうこともあります。打撲や骨折、骨にヒビが入ってしまうこともあるでしょう。

まだまだ小学生ですから今まで経験したことのない痛みで泣いてしまう子どもがいるのも当然ですよね。

うれし泣き?

プロスポーツやオリンピックでは何度も見たことのある「勝利の涙」ですが、実はわたしは子どもの新空手の試合では「うれし泣き」は見たことがありません。

試合に勝った子どもはやっぱりものすごくうれしそうに笑っていますし、あるいはまだ興奮している表情の子どももいます。

もちろんうれし泣きをしている子どももいるとは思いますが、圧倒的に多いのは悔しい気持ちからこぼれる涙なんじゃないかと思うんです。

空手の勝ち負けはすべて自分自身のチカラの結果

わたし自身は子どものころには少年野球のチームに入っていました。

わたしが少年野球をしている時に泣いた記憶があるのは最後の試合終了後ですね。それまでチームの仲間といっしょにがんばってきたことだったり、もうみんなといっしょに野球をすることがないというさみしさだったり、いろんな感情がぶわっと湧き上がってきたんですね。

わたし自身はその時以外に試合で負けたからといって泣いたことはなかったように思います。

ものすごく表現がむずかしいんですが、野球の場合は自分のタイムリーヒットが決勝点となって勝つこともあれば、自分は全打席三振だったのにチームメイトの活躍で勝つこともあります。もちろん、ミスの場合も同じで自分が試合の負けの原因になってしまうこともあればチームメイトのエラーが原因で負けてしまうことだってありますよね。

つまり、野球のようにチームで戦うスポーツの場合は「個のチカラ」だけで勝敗が決まっているわけではないということです。

ですが、空手の勝敗はほぼ自分自身のチカラによる結果なんです。

新空手の試合のようす(本文の内容とは直接関係ありません)
新空手の試合のようす(本文の内容とは直接関係ありません)

もちろん、その試合に出るまでの稽古はひとりのチカラだけでやっているものではありません。指導してくださる先生や同じ道場の仲間がいるからこそ稽古ができて、試合に出られるんです。

それでも試合がはじまれば、自分のチカラが勝るのか対戦相手のチカラが勝るのかのガチンコ勝負!

なので、残念ながら試合に負けてしまった時にはその結果はすべて自分だけで受け止めないといけないんです。悔しい気持ちもすべて吸収しないといけない

自分の中に吸収し切れなかった気持ちがあふれ出てしまったのが、試合後の涙なんじゃないかと思うんです。

試合に負けた子どもが空手を続けるべき理由

空手のような個人競技の場合によく言われることですが、まさに「自分との戦い」ですよね。その積み重ねです。

試合に負けた悔しさを晴らすには自分自身が強くなるしかありません。試合ではだれも助けてくれません。どうすれば試合に勝つことができるのかを突き詰めて考え、日々の稽古で技術、精神を鍛えていくしかないんです。

空手は自分が取り組んだことだけが結果としてあらわれます。時には残酷なまでに。

空手は子どもが自分自身と向き合い、自分の心身を成長させていくキッカケになるスポーツです。なので、試合に負けたからこそ、涙を流したからこそ、自分自身の成長のために継続してほしいと思います。

強くなるためには継続が必要
強くなるためには継続が必要

この記事のまとめ

空手の試合経験がある息子に質問をしてみました。「試合のあとに泣いてる子はなんで泣いてるんやろうな? 」と。

すると息子は「ん〜なんでやろうな。痛いとか、悔しいとか? 」と答えました。

ワイ「ほう、やっぱり悔しいから泣くんやな。…あれ、あんた試合に負けたのになんで泣いてないの? 」

息子「…え?

うちの息子はまだまだあふれるぐらいの悔しさがないようなので、もっとふだんの稽古をがんばらないといけないみたいです。

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