ある年の秋に2つのハロウィンのイベントに参加しました。
ひとつ目は京都在住のアメリカ人が自宅で開催した手作りのハロウィンイベント。ふたつ目はある町内で開かれたイベント。
それらのイベントを通して感じたことを「もしも自分が町内会長になってハロウィンのイベントを任されたら? 」というテーマで考えてみました。
今回は「町内のハロウィンイベントを成功させる方法」を紹介します。
目次
昨日参加したある町内のハロウィンイベント
実際にわたしが参加したハロウィンのイベントを振り返ってみます。
息子がまだ幼児園児だった5年ほど前から、ある町内で行われているハロウィンのイベントに参加させてもらっています。この年も子どもたちが参加させてもらいました。
18:20ごろから町内にある公園に子どもたちが集まり始めます。子どもたちは魔女の帽子を被ったり、顔にペイントをしたり仮装を楽しんでいるようです。子どもたちの数は50名以上でしょうか。
18:30になると光るスティックを持った大人の人が登場し子どもたちが列に並びます。グループごとに行動すること、クルマに気をつけることなどの注意がされました。町内の家庭をまわり、お菓子をもらうというわたしたちが思い浮かべる一般的なハロウィンです。
この時期ですから18:30になると外はもう真っ暗です。クルマもそれなりに通るので、危険なポイントには大人が立って子どもたちを誘導しています。
町内の中でもこのイベントに協力している家庭は玄関やガレージの前でお菓子を用意して待ってくれています。大人が「ハッピーハロウィン! 」と声をかけると、子どもたちは「トリック・オア・トリート!」と言いながら順番にお菓子をもらい、町内をまわります。玄関にはジャック・オー・ランタンやハロウィンを演出する飾り付けがされていました。
子どもたちがまわらせてもらった家庭は20軒ちょっと。18:30から始まり、19:10ごろには全家庭をまわり切り、手提げ袋はお菓子でパンパンに膨れ上がっています!
もらったお菓子は「うまい棒」などの駄菓子、あめやチョコレートを小分けにしたものなど。このイベントの参加費は約1,200円です。1,200円相当のお菓子なので、子どもは大喜びですね。
このイベントの良かったポイント
このイベントの良かったポイントをまとめてみましょう。
- 危険な場所には大人が立って子どもの安全を見守っている
- お菓子をくれる家庭の大人も仮装をしたりして楽しんでいる
- お菓子の配布がスムーズで滞りなく進行している
この町内がハロウィンのイベントをするようになって数年が経ちますので、実にスムーズな運営がされていました。
京都在住アメリカ人が語るアメリカのハロウィンの魅力とは?
そして、わたしが参加したもうひとつのハロウィンイベントは京都在住のアメリカ人であるスチュワート・ガルブレイスさん主催のハロウィンイベントです。
ガルブレイスさんは『京都新聞』の取材にこのように話されています。
ガルブレイスさんは、日米の最大の違いは「手作りかどうか」だと指摘する。米国では各家で開かれるパーティーに参加し、手作りのゲームをして楽しむといい、「日本人は楽しみ方を分かっていないという印象」と語る。
確かわたしが参加したガルブレイスさんのイベントでは、自宅のガレージを舞台に手作りの演劇を披露されていました。煙幕を使った演出や、うちの幼児園児の娘を恐怖のあまり泣かせた飾り付けは個人が手作りをするには相当な時間と労力、お金がかかっているものと思います。
やはりガルブレイスさんの想いや熱意は参加者にもしっかりと伝わり、会場は手作りイベントならではのあたたかい雰囲気に包まれていたんですね。
「もし万が一自分が町内会長になってハロウィンイベントを任されたら」どうするか
まず町内会のイベントとして実施するハロウィンイベントの目的を考えてみます。町内会のイベントなのでやっぱり目的は「町内のコミュニケーションを活性化する」ということですよね。
その上でわたしが参加させてもらった町内イベントの課題を考えてみました。
ある町内のハロウィンイベントで感じた課題
- 町内の人や参加者同士のコミュニケーションの場が無い
- お菓子をもらうだけのイベントになっている
- 外が真っ暗過ぎて、せっかくの仮装が全然わからない
- お菓子をもらい終わったら流れ解散
特にコミュニケーションの場がほとんど無かったのは、せっかく20世帯以上が協力しているイベントとしてはちょっともったいないなぁと思いました。
なんだかんだ言っても町内でこれだけの世帯が協力するというのは大変なことです。協力の同意を得ること自体が相当難易度が高いことは容易に推察できます。それだけに町内のコミュニケーションがもっと活性化するような仕掛けがあればイベントのクオリティが高くなるんじゃないかな〜と思います。
ちょっとここで話を変えて、京都で行われている「地蔵盆」を紹介しますね。
京都で生まれ育ったわたしは子どものころから「地蔵盆」に慣れ親しんでいたんですが、大人になってから「地蔵盆」が全国的に知られた行事ではないということを知りました。
「地蔵盆」とは毎年8月の終わりに行われる町内会のイベントで、子どもたちにとっては夏休み最後の一大イベントなんですよ。町内のお地蔵さんが置かれているまわりに町内の人たちが集まる会場が設営され、そのまわりにはちょうちんが飾られたりします。
町内によって行われる内容はさまざまなんですが、例えばスイカ割りやヨーヨー釣りなどのゲームをしたり、お菓子が配られたり、夜には花火大会や盆踊りをしたりするんです。町内に住むお年寄りから赤ちゃんまでが参加するので、地域のコミュニケーションを活性化する非常に重要な役割を果たすイベントでもあります。
しかもこの地蔵盆って実は平安時代にまで遡る歴史のある行事なんですね。今でも京都のほとんどの町内で行われています。
なので、京都の町内って本来は「町内会イベントのプロフェッショナル集団」なんですよ!
話を本題に戻しますね。
もう一度わたしが実際に参加して感じたある町内のハロウィンイベントの課題です。
ある町内のハロウィンイベントで感じた課題
- 町内の人や参加者同士のコミュニケーションの場が無い
- お菓子をもらうだけのイベントになっている
- 外が真っ暗過ぎて、せっかくの仮装が全然わからない
- お菓子をもらい終わったら流れ解散
この課題の中で「1」「3」「4」を解決する方法はすでに京都の地蔵盆が教えてくれています。
それは「町内の人たちが集まれる場所を用意すること」です。ただ、地蔵盆が行われる夏の暑い時期と違ってハロウィンは夜になると冷え込みます。町内に集会所のようなスペースがあれば一番良いですね。公園などがある場合は暖を取れると町内の人たちも集まりやすいのではないでしょうか。
それと小さな子どもも参加している町内会のイベントとしては「4」がちょっと怖いなぁと思っていて、参加者がちゃんと揃っているかどうかを確認してから解散をした方が良いですよね。その意味でも集合場所・解散場所となるスペースがあればこの問題も解決できそうです。
イベントの開始時間も薄暗くなる少し前が良いのではないでしょうか。明かりのある場所が用意できれば良いですが、せっかくの仮装がわからないのは残念なんですよね〜。何より子どもの安全を考えると完全に暗くなってしまう前に実施したいです。
そして、なかなか難しい課題が「2」ですよね。
町内にひとりガルブレイスさんのような人がいてくれたら良いのですが、まあふつうはいないでしょうから、協力してくれる町内の人にあまり負担がかからないようなゲームを用意するのが良いかな〜と思います。
例えばスタンプラリー。スタンプが全部揃った子どもにはゴール地点で景品をあげる。そうすることで「点呼」の役割も果たすので一石二鳥ですね。スタンプの代わりに町内やハロウィンにちなんだクイズを用意してもおもしろそうです。こちらも答え合わせで点呼ができますね。
イベント感の演出としては、仮装コンテストや装飾コンテストなども盛り上がるのではないかと思います。仮装の撮影会なんかがあっても気合いが入ります。ただし、これは過剰になると町内のコミュニケーションの活性化どころか逆に気疲れしそうなので慎重に行いたいところです。
いずれにしても、町内会のイベントとして実施するのであればきちんと予算化し、協力してくれる家庭にはハロウィンの装飾を配布したりしたいです。
この記事のまとめ
「もしも自分が町内会長になってハロウィンのイベントを任されたら? 」という想定で考え始めてみましたが、考えれば考えるほど、これってめちゃくちゃ大変そうです!
万が一、ほんとうにそんなことになってしまったら、一生懸命考えて最高のハロウィンにしてみたいものです。忘れないようにまとめておきますね。
ハロウィンイベントを成功させる大前提
- 地域や町内のコミュニケーションを活性化できるイベントにする
- 子どもの安全を最優先に考える
イベントを成功させるためのポイント
- 町内会として予算化する
- 町内の人たちが集まれる場所を用意する
- 子どもたちが楽しめる手作り企画を用意する
- 開始時間は暗くなる前
こんにちは! ごりら(@goriluckey)です!!