ほとんどの日本人が「桜」と聞いて思い浮かべるのはきっとソメイヨシノですよね。薄っすらと白みがかったピンク色にはかない美しさを感じます。
ですが、ソメイヨシノよりも開花が早く3月中旬ごろには満開を迎える河津桜も良いですよねー!
今回は「一条戻橋の河津桜」を紹介します。
一条戻橋の河津桜はたった一本なんですが、ソメイヨシノよりも濃いめのピンク色の花びらが満開になると、街がパッと明るくなるんですよね!
目次
「一条戻橋」ってどこにあるの?
一条戻橋は堀川に架けられた橋なんですね。
堀川を地上で見ることができるのは今出川通りから御池通りにかけて。その今出川通りの少し南側を東西に走る一条通りに一条戻橋があります。
最寄り駅は地下鉄烏丸線・今出川駅ですが、徒歩で15分ほどかかります。
今出川駅と一条戻橋の位置関係はこんな感じです。今出川駅から見て南西にあるんですね。
- 「一条戻橋」の住所
- 〒602-8232 京都市上京区堀川下之町
- 「一条戻橋」の地図
地下鉄烏丸線・今出川駅からの道順を写真で解説!
「碁盤の目」と言われる京都市内の中心部なのでぜーんぜん難しくありませんが、今出川駅から一条戻橋までの道順を写真付きで解説しておきましょう!
まず今出川駅の6番出口から出てください。6番出口は東西を走る今出川通りと南北を走る烏丸通りの交差点の南西にあります。
烏丸通りを南に向かって歩きます。左側(東側)に見えているのは京都御苑です。
400mほど歩くと一条通りがあります。この看板が出ているのは烏丸通りの東側(京都御苑側)なので気をつけていないと見落とします。
ようかんで有名なとらやの京都一条店を目印にするとわかりやすいです。
とらやを右っ!!
ここさえ間違わなければあとは西へまっすぐ歩くだけです。一条通り沿いには「虎屋菓寮(とらやかりょう)・京都一条店」もあるので、立ち寄るのも良いかも!
京都市立上京中学校の北側の壁に描かれた絵がなかなか印象的。
一条戻橋までもう少し。こんな街並みを歩きます。
一条戻橋の河津桜
一条戻橋のたもとにあるのは「河津桜」という品種の桜で、ソメイヨシノに比べると開花は早く、花びらは濃いめのピンク色をしています
たった一本の河津桜なんですが、満開になった時の存在感は大きく、橋を渡る人の多くが足を止めてカメラを向けていました。
いろいろな角度から見る一条戻橋の河津桜
一条戻橋の西側から河津桜を見ると「戻橋」の文字といっしょに写真におさまります。
橋の北西から河津桜と一条戻橋を撮るとこんな感じ。
橋の南西からだと一条戻橋の全体を撮ることができます。
南東からは信号機やら街灯やらでちょっとゴチャゴチャしますね。
北東からは完全に電柱にはばまれています…! こういうのを見ると早く電柱の地中化が進めば良いのになーと思いますね。
あと選挙ポスター用の掲示板は立てる位置を考えてほしい…
一条戻橋の上からは河津桜を間近に眺めることができます。近所の人や観光客が足を止めて写真を撮っている姿がたくさんありました。
掘川沿いへ降りてみよう!
一条戻橋の北側には小さいですが、ちょっとした公園があります。
ここから堀川沿いに降りることができます。
堀川沿いから一条戻橋を見上げると「戻橋」と書かれたプレートがあるのがわかりますね。
橋の下から見上げると逆光でしたが、欄干のシルエットが良い感じでした。
河津桜を真下から見上げるとこんな感じに。
そのまま一条戻橋の下をくぐって橋の南側へも行くことができます。
少し離れた位置からでも一条戻橋の上で明るく咲き誇る河津桜が目立っていますね!
一条戻橋の河津桜の見頃は?
ソメイヨシノの開花よりも早い河津桜ですが、3月初旬から中旬にかけて見頃をむかえます。
この写真は2018年3月18日に撮りました。
ほんの少し葉桜になりはじめていますが、まさに満開ですねー!!
一条戻橋の伝説
さてさて、河津桜の美しさに反して「一条戻橋」という語感には少し不思議な感じがします。
一条戻橋とはいったいどういう橋なんでしょうか?
堀川沿いには一条戻橋にまつわる伝説が書かれた看板があります。
延喜18年(918)、文章博士・三善清行(みよしきよつら)が亡くなった時、父の死の知らせを聞いた熊野の僧「浄蔵」が紀州熊野から京都に馳せ帰ってみると、その葬列は丁度この橋の上を通っていました。
浄蔵は柩にすがって泣き悲しみ、神仏に熱誠を込めて祈願したところ、不思議にも父清行は一時蘇生して父子物語を交わしたという伝説から戻橋と名付けられたと言われています。
「戻橋」の由来はあの世に旅立とうとしていた清行が一瞬戻って来たということなんですね。
良い話のような気もするけど、…なんだか怖ぇー!!
安倍晴明と一条戻橋
さらに一条戻橋には平安時代の陰陽師として有名な安倍晴明にまつわる伝説もあるんですね。
一条戻橋から北西には安倍晴明を祀る晴明神社があります。
陰陽師である安倍晴明が殺された自分の父を呪法を使って蘇生させようとした場所が一条戻橋とも言われています。
一条戻橋はあの世とこの世をつなぐ橋…なんですねー!!
現在の一条戻橋は平成7年に新築されたものなんですが、それまで実際に使われていた欄干親柱が晴明神社の境内に復元されています。
大正時代から70年以上も使われていたんですね。
旧「一條戻橋」
この欄干親柱は大正十一年から平成七年まで実際に使用されていたものです
一条戻橋に残る父の死にまつわる2つの伝説。ちょうど父を亡くしたばかりのわたしには今年の河津桜は感慨深いものでした。
最後はちょっとしみじみ…
この記事のまとめ
今回は「一条戻橋の河津桜」を紹介しました。
一条戻橋の河津桜はたった一本なんですが、それでも足を運ぶ価値があると思います。とは言うものの、遠方からの場合はなかなか厳しいですよね。
安倍晴明を祀る晴明神社はもちろんですが、ぜひ京都御苑にも立ち寄ってみてください。河津桜が満開になる時期は京都御苑の梅もまだ(ギリギリ)見頃ですし、枝垂れ桜が咲きはじめるタイミングなんですよー。
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こんにちは! ごりら(@goriluckey)です!!