ブログのオンラインサロン「ヨッセンスクール」で知り合ったショウゴさんのお手伝いでとても貴重な体験をすることができました。
今回は「車椅子で大阪城公園を1周して感じたこと」について。
今の世の中は車椅子に乗る人にとってめちゃくちゃ大変なことがいっぱいあるんです!
目次
- 車椅子で大阪城公園を1周してみよう!
- 車椅子に乗る人の気持ちを知ろう!
- 車椅子に乗っている人にとって道路は障害物だらけ
- 坂道は危険でハード!
- 「こんなもの」でさえ車椅子の障害になる! わたしは車椅子を押した経験はありませんが、子どもが小さい時にはベビーカーを押していました。 おそらくベビーカーなら気にならなかったんじゃないかなと思うような段差でさえ、車椅子で通行する時には細心の注意をはらわないといけません。 例えば、こちらの写真の段差です。車両が通行できるように段差が低くなっている部分ですね。 1cmにも満たない段差 こちらの写真も見てください。さっきの写真は段差を「下りる」場面で、こっちの写真は段差を「上がる」場面なんですね。 段差に上がる瞬間 どうですか? どっちが下りているのか上がっているのか、パッと見ただけではわからないですよね? つまり「たったその程度の段差」なんです。 ですが、この段差が車椅子にとっては障害物になるんです! 舗装されているはずの道路も…
- 長い横断歩道は恐怖でしかない!
- 車椅子を押させてもらって気づいたこと
- 自分自身の行動を見直そう…!!
- この記事のまとめ
車椅子で大阪城公園を1周してみよう!
わたしは以前にもショウゴさんが主催したブログの企画に賛同して記事を書いたことがあります。
それは「RDD(Rare Disease Day・毎年2月末に世界で同時に開催されるイベント)に合わせて希少難病の当事者ではない人も希少難病のことを考えてみよう! 」という内容の企画でした。
今回は車椅子に関するある検証をするのが目的だったんですね。
検証の内容
ショウゴさんが検証しようとしたのは「Googleマップで表示される目的地までの到着時間が車椅子の場合だとどれぐらい違うのか」というものでした。
Googleマップはクルマで移動する場合、電車を使って移動する場合、徒歩で移動する場合の3パターンで到着時間の表示がされますが、車椅子での移動は表示されません。徒歩と比べてどれぐらいの違いがあるのかを実際に測定してみようという検証です。
- 日にち: 2016年11月26日(土)
- 時間: 14:30〜17:00
- 天気: くもり
- 場所: 大阪城公園
検証の参加者
この検証はショウゴさんのブログ『筋ジスですがなにか?』で参加者を募集され、応募された方の協力で実現しました。
ショウゴ さん
今回の検証の企画者。自身もベッカー型筋ジストロフィーであり、難病当事者の生き方のロールモデルになることを目指してブログを運営されています。
ショウゴさんのブログ: 『筋ジスですがなにか?』
ぐれいす さん
ショウゴさんのブログを見て応募された参加者。「先天性肢端紅痛症(せんてんせいしたんこうつうしょう)」という日本で数名しか確認されていない希少難病を患い、車椅子で生活されています。
ぐれいすさんのブログ: 『ぐれいす@肢端紅痛症を広め隊』
わたしは車椅子には乗ったことも触れたことさえ記憶にありません。実はお手伝いは車椅子を扱えるめいたくさんだけで十分でしたが、無理やり参加させていただきました。
車椅子に乗る人の気持ちを知ろう!
車椅子の扱いになれているめいたくさんがぐれいすさんの乗る車椅子を押して、JR環状線「大阪城公園」駅の階段前からスタート。
街中に比べると人通りは少ないですが、この日は大阪城ホールで人気音楽グループのコンサートがあったため、ふだんよりはたくさんの人がいました。場所によっては行列の横を通過することもありましたが、めいたくさんは車椅子の扱いになれているので問題なく通過できました。
大阪城公園をゆっくりと移動しながら、ぐれいすさんが車椅子生活で困っていることなどを話してくれました。
背後から抜かされる怖さ
この日も実際に何度も同じような場面があったのですが、車椅子の後ろから「なにか」に追い抜かれていくことがよくあります。
車椅子に乗っていなくても後ろから「なにか」が迫ってくるのって怖いですが、ゆっくりと進む車椅子は抜かされる機会がとても多いです。なので、その分、恐怖を感じる回数も必然的に多くなってしまうんです。
しかも、車椅子に乗っているとすぐにうしろを振り返ることができません。自分の目で状況を確認することができないですから精神的な疲労も相当なものになるんですね。
自転車やクルマとすれ違う瞬間
大阪城公園の中なのでクルマとすれ違うことはありませんでしたが、自転車とすれ違う時には危険を感じる場面もありました。
わたしも実際に体験して驚いたんですが、車椅子のほんとうにすぐ横を自転車が通って行くんですね。もうちょっとで衝突しそうになるような距離です。
車椅子に乗っていると大人の目線よりもずいぶんと低い位置になるじゃないですか。なので、自転車やクルマがすぐそばを通って行くだけでも恐怖を感じる状態なんですよ。
もちろん前から来ている自転車は自分の前に車椅子に乗っている人がいるのは見えているんですよ。それでも特にスピードを落とすこともなく通り過ぎて行くんです。
ただ、もしも自分が自転車側の立場だったらスピードを落としているかと言われるとわたしは自信がありません。
ぐれいすさんの話を聞きながら車椅子側の立場で通り過ぎる自転車を見ていたので、スピードを落とさずに車椅子の横を通り過ぎる自転車に危険を感じることができたのかも知れません。
車椅子に乗っている人にとって道路は障害物だらけ
車椅子に乗っている人にとって危険なのはクルマや自転車だけではありません。
大阪城公園やそのまわりの道路を少し歩いただけなのに、車椅子に乗っている人あるいは車椅子を押している人にとって危険でハードな「障害物」がたくさんあったんです。
正直わたしは驚くことばかりでした。わたしたちがふだんの生活の中ではまったく何も感じないようなことでさえ、車椅子に乗っている人にはとんでもなくハードなことなんですね。
具体的に紹介していきますね。
坂道は危険でハード!
大阪城公園は車椅子でも通行しやすいように、いわゆる「バリアフリー」が施されているんだと思います。
ですが、これって「健常者から見たバリアフリー」なんだということを痛感しました。
例えば、この写真を見てください!
距離は短いですが、けっこう急な坂ですよね。この坂は自走の車椅子ではとうてい登れないですし、車椅子を押す人にとってもハードな坂です。
わたしは「この坂を車椅子でも上りやすいように整備すべきだ! 」とももちろん思います。
ですが、わたしがものすごく疑問に感じているポイントはこの坂ではなく、むしろこの坂にたどり着くまでの経路にあるんです。
この坂を「出口」だと仮定すると「入口」がどうなっていたのか。
なんと、入口はこうなっていたんです!
ちゃんと車椅子でも通行できるようにゆるやかなスロープになっていたんですよ!
ね!? こんなふうにスロープになっていたら車椅子でもあんしんして通行しようとするじゃないですか?
そう思って進んで行くと目の前にあの坂が現れるんですよ。車椅子の扱いになれていて力もあるめいたくさんが車椅子を押していたからそのまま坂を上りましたが、そうでなければ引き返さないといけません…。
だったら、反対側にわざわざゆるやかなスロープなんてつくらない方がマシじゃないですか??
こんにちは! ごりら(@goriluckey)です!!